2017年08月20日

would


NHKのラジオ講座、高校生からはじめる「現代英語」を(できるだけ)聞いています。

8月前半は昨年オバマ(当時)大統領が広島訪問した際のスピーチが題材です。

その中から、2つほど疑問に思った点を取り上げます。一つは解決しましたが、もうひとつは、わかりません。なにかいいアイディアがあったら、教えてください。

1. would

In the span of a few years, some 60 million people would die.

このwouldをテキストで目にしたとき、なぜwouldなのだろう?と不思議に思いました。

in the span of a few years
戦争の開始から終焉まで「わずか数年の間に」という出だし。dieは、戦争開始時に視点があり、数年のちには6千万人が死ぬことになる、という意味で、willの過去wouldが使わているんだなと納得。

その後、ある高校の教科書で、こんな文が出てきました。

Germany had fallen in love with Paul. But German fans would soon be shocked.

これは2010年のFIFAワールドカップで、一躍有名になった予言者ならぬ予言ダコのポール君の話。ドイツ勝利を次々に当てていたので、ドイツ人はポール君が大好きになっていたが、この後すぐドイツのファンはショックを受けることになる。という文。(準決勝、対スペイン戦で、ポール君はスペイン勝利を予言し、そしてそのとおりになる)

ドイツ勝利の予想にドイツ人が気をよくしていた時点から考えると、「その後、ショックを受けることになる」ということですよね。

要は、「(後に)〜することになるのだった」と言いたいときは、wouldを使いましょうということですね。

2.held prisoner

We come to mourn the dead, including over 100,000 Japanese men, women and children, thousands of Koreans, a dozen Americans held prisoner.

テキストの訳を引用させてもらいます。「私たちが来るのは、亡くなった人々を追悼するためです。含んでいるのは10万を超える日本人の男性、女性と子供たち、何千(何万)もの朝鮮半島出身の人々、捕虜となっていた12名のアメリカ人です。

下線部ですが、和訳から考えるとa dozen Americans who were held as prisoners または、a dozen Americans, held prisonersということだと思うのですが、なぜ、prisonersがついていないのかがわかりません。念のため、この単語を辞書で調べたのですが、不可算名詞だとは書いていません。不思議だなあ。

posted by Monterey at 11:53| Comment(4) | 英語学習日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月04日

また会いましょう


久しぶりの更新です。m(__)m

たまたま、アメリカ人大学生2人と、大人の生徒さん数名と、ランチをご一緒する機会がありました。

別れ際に、ある生徒さんから、「こういう時、また、会いましょう」と英語ではなんと言えばいいのですか?と質問されました。

See you again.が、ニュアンスは一番近いけど、このフレーズはなんだか古めかしい感じがするので、See you later.かなあ。今度会う予定がなくても、使える挨拶の言葉だと聞いたけど、今回のように、もう一生会わない可能性のほうが強くても使うのかな。

というわけで、彼らに直接聞いてみました。そのこたえは

See you later.

やはり日本語と同じように、これ使うんですね。

しかし、もう一つ
Nice talking to you.

を付け加えました。そうですよね!こういう場合は、このフレーズですよ!「また、会いましょう」ってどう言うのですか?に引きずられてしまう・・・そうではなくて、こういう状況ではどのような表現がぴったりか、それを考えないとねえ・・・





posted by Monterey at 22:43| Comment(5) | 英語学習日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月18日

アイヒマン・ショー


映画The Eichmann ShowDVDで見ました。

ホロコーストの首謀者の一人として、1960年代に逮捕され、イスラエルで裁判にかけられたアドルフ・アイヒマン。裁判の一部始終をカメラに収め、その姿を全世界に伝えたのだそうですが、この映画は、そのドキュメンタリーを作成した男たちのお話。

映画の最後に、フルックマンという、そのドキュメンタリーの作成に携わった男性の実際の映像が映り、彼の語りで映画は終わりました。その言葉がずっしり来ました。

英語字幕はなかったので、自分で書きとろうとしましたが、どうにも、わからない部分があり、ネットで検索してみました。https://www.youtube.com/watch?v=_KFxFwQTfq4

それでも、少し、疑問な箇所はあるのですが・・・

Each of us who has ever felt that God created us better than any other human being has stood on the threshhold of where Eichmann once stood. And each of us who has allowed the shape of another person's nose or colors of their skins or the manner in which they worship their God to poison our feelings toward them, have known the loss of reason that led Eichmann to his madness. Well, this is how it all began with those who did these things.

下線部が文法上納得いかないです。

has to know the loss of reason had led Eichmann to his madnessなら、構造としてはしっくりいくけど・・・ただ、それでも、had ledと過去完了にする必要性があるとは思えないような・・・

とりあえず訳としては
私たちの中で、一度でも、神は自分たちを他のだれよりも優れた人間に創り出したと感じたことがあるなら、その人はアイヒマンの立ち位置と同じ場所に立っている。他者の鼻の形や肌の色や神を崇める方法で私たちの感情を害したことのある人はだれでも、理性を失うことがアイヒマンを狂気へと誘ったことを知っておかなければならない。それにより、これらすべてが始まったのだから。

というような感じでしょうか。

ドキュメンタリーを監督したフルヴィッツというユダヤ系アメリカ人は、この裁判中継で、終始、アイヒマンという男は特殊な化け物ではなく、ごく普通の人間で、その普通の人間がこのような冷酷な悪魔になり得るという警告を世に投げかけていました。

愛国心が時に恐ろしいものになるというのは、ここら辺ですよねえ。



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2017年05月02日

猫とねずみ


テレビドラマ「メンタリスト」のシーズン6を見ています。いよいよ、シーズン7が最終となり、寂しいです。

今回は6の最終エピソードから。

1.来週の金曜日

来週の金曜日を英語で言うとき、
next Fridayだと、今日が火曜や水曜日の場合、今週の金曜日のことと勘違いされるので、私はFriday next weekのように表現したりします。ドラマではa week from Fridayと言っていました。そのほうが、ネイティブっぽいなあ、なんて思いました。

2.口がうまい

主人公パトリック・ジェーンは、他人の心理を読み、騙し合いに長けています。その性格を評した言葉。

Jane could sell cats to mice.
ネズミに猫を売ることもできるだなんて、洒落た言い方だなあ。英語っぽい皮肉の言い方だけど。話術に優れた人を表するのに、おどけて使ってみたい。

そういえば、どこかで「南極でも氷を売ることのできる奴」みたいな表現、聞いたことがあるような・・・

いろいろ、バージョンがあるのかも。自分独自のものを考えることもできそう。でも、考えていると、大喜利みたいに思えてくるなあ。

3.窮地にたたされた

窮地を脱したあとの、セリフなのですが、

This is another fine pickle you've gotten yourself in.

pickleに苦境という意味があるんですね。

それに対して、「これくらいのこと、なんて言うことはない」

I've seen worse pickle-wise.

なるほど。been there, done thatの応用ですね。こちらも使えそう。

それにしても、なぜ酢漬けが、窮地になるんだろう?

4.恋愛感情

ジェーンと相棒役の女性捜査官テレサ・リズボン。二人の間には恋愛感情はないよ、と周囲の噂をよそに、言い切る元部下。

They are like brother and sister.

日本語でも、兄妹みたいなもの、と言いますよね。ただ、この英語の表現、無冠詞なんだなあと、そこはチェックポイントでした。

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2017年04月22日

ざまあみろ


ある日のクラス。その日のスキットの内容が、転んで骨折したというものでした。ある生徒さんが、「ざまあ見ろ」って英語でどう言うんですか?と質問しました。この生徒さんは、いつも面白いことを言ってクラスを笑いに包む方で、「ざまあ見ろ」もその一環です。冗談半分、でも、本当にそれに当たる英語ってあるのだろうか?という興味半分というところでしょう。

咄嗟には返答できなかったので、また、また1週間の猶予をいただきました。

和英の訳の中で使えそうだったのは、deserve(s)  

なるほど、これは感覚が近いですよね。

You (He/She) deserve it.

まあ、骨折したという相手に、「ざまあ見ろ」もYou deserve it.も、たとえ、冗談にしてもきつすぎるとは思いますが。

あらかじめ、骨折したという話を聞いていて、実際会ってみたら、松葉杖をついていた、なんて状況だったら、Oh, what a lucky guy!とか、そんな皮肉っぽい言い方で、からかったりはしそう。



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2017年04月09日

La la Land


話題の映画「ララランド」を見てきました。周囲では賛否両論だったのですが、私はなかなか気に入りました。

映画館の中でも、使えそうな表現はメモることにしています。そんなメモから・・・

まずは、「皮肉なことを言うなあ」というセリフ。

That's a nice way to say that.

このセリフこそ、皮肉な言い方。日本語ではあまりこういう言い方しないので、咄嗟に出てきづらいです。でも、洒落ていて使ってみたいなといつも思います。

お次は、「それは本音ではない」

本音と建て前を殊更区別するのは日本社会の特徴とよく言われるので、この「本音」をどう英語で表現しているのか興味があったのですが、そのままでした。

What you were saying doesn't mean what you really want.

みたいな言い方になっていました。

「それほど感動しない」
このセリフは次のように。

I've seen better.

これも、ちょっと皮肉っぽい言い方ですよね。

「実家」
これは、I'm going home.とヒロインが言うと、「君の家は、僕のところだろ?」と恋人に言われての応答として「私が言っているのは実家のこと」というような場面です。

I'm mean "home, home."

へぇ〜と思いました。home in my hometownみたいな気持ちでしょうかね。

ほかに、on the ropeとメモしてあるのですが、どんな場面だったか、覚えていません。辞書を調べると、on the ropesで、「窮地に陥って」なんですね。ボクシングから来ているんですね。

I hear his business is on the ropes.「彼の商売はいよいよだめらしいね」  オーレックス英和より

そのほか、「儚い夢」にpipe dreamというのも使われていました。辞書によると「(あへん吸入によって起こるような)空想的な考え」となっていました。

ついでなので、「ララランド」からではないのですが、ドラマ「メンタリスト」で、「もめごとには巻き込まれたくない」というセリフでdrama-freeと使っていたのも、印象的でした。





posted by Monterey at 11:45| Comment(4) | 英語学習日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月12日

シジミ貝


久しぶりにシジミ貝の味噌汁を食べました。子供の頃はよく食べていて大好きでした。(貝好きです)でも、最近はもっぱらアサリの味噌汁ばかりで、シジミはとんとご無沙汰でした。久々に目にして、向田邦子の一節を思い出しました。たしか短編小説だったと思うのですが、お見合いの席で、シジミの味噌汁が出る。見合いの相手が貝の身まで食べるのを見て、それに幻滅し、見合いの話を断るという件りです。

その話をクラスで、簡単な英語で話しました。皆さんはシジミの味噌汁、身は食べますか?と聞いたところ、生徒さんは二人だったのですが、元々貝は好きではないという方は、身は食べず汁だけをいただくという答えでした。もう一人は、食べますという答え。なぜ、幻滅するんですか?と不思議顔。向田邦子がどのように説明していたか忘れましたが、私の言葉で言えば、・・・と、ここで、英語も日本語も出てこない。かろうじて出てきたのは「みみっちい」という語。これって、共通語でしょうか?今、辞書調べたら、載っていたので、北海道弁ではないようですね。でも、その答えは、大人として、あまりにも語彙が貧しいというか俗語なので、もう少しまともな形容詞を探しました。そして出てきたのが「卑しい」 そこでまず、「卑しいから」と日本語で答え、それから英語表現を考えました。

ということで、なが〜い前置きになりましたが、やっと英語の話。「卑しい」を英語でどう表現するか?最初に私が思いついたのは、greedy

でも、greedyは、「卑しい」というより、「貪欲」「なんでもほしがる」ことを表す語だよなあ。ちょっと違う。

そこで和英を頼りました。研究社の和英大辞典では、まず、「身分の低い」という意味の「卑しい」が掲載され、次に「卑劣な」「卑屈な」「野卑な」の順に形容詞が並びます。この中で、vulgarを発見。これは、私が言いたかったものに一番近いと思いました。これをヒントにnot sophisticatedも近いかなあとも。

形容詞と言えば、もう一つ。先月、英検の面接を受けることになっていた高校生。クラス内でも、面接の練習をしたのですが、家でも練習したいのでと、「がめついお願いですが、問題集お借りしてもいいですか?」と言いました。そこで私「もちろん、いいけど、『がめつい』は日本語としてどうなの?」二人で笑ってしまいました。でも、かく言う私も的確な言葉がすぐに出てこない。二人で数秒もどかしい思いをしたのち、高校生のほうが「厚かましい」という言葉を思いつき、「あっ!それだ!」となりました。

「厚かましい」はどう英語で表現すればいいのだろう?すぐに思ったのはdemandingこれでもいいでしょうか?

今、辞書で調べてみました。

オーレックス英和
「厚かましいお願いですが、車を明日1日貸していただけませんか」はI know I'm asking too much, but could I possibly use your car for the whole day tomorrow?

まあ、車を借りるなら、この表現もいいでしょうが、問題集1冊借りるのに、asking too muchはそれこそtoo muchの表現だから、いりませんね。後半のcould I possibly ...の部分だけで十分ですね。このpossiblyがうまく使えない。「厚かましいお願い」と言いたいときは、Could I possibly ...の形で覚えてしまおうっと。

ところで、「貝の身」の「身」はなんて言うんでしょう?

辞書では・・・
オーレックス英和
「工場の人々は一日中あさりの身をむいていた」
The people in the factory were shelling littleneck clams all day.

littleneck clamsで「アサリ貝」らしい

「はまぐりの身を殻から出して粗く切っておいてください」
Remove the clams from the shells and chop them coarsely.

「アサリの身」は「アサリ」、「ハマグリの身」は「ハマグリ」と表現するんですね。カニの身はmeatなのに。同じshellを持っていても違うんですね。




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2017年02月27日

未来を表現するには


家族親戚で海外旅行に行く計画の生徒さん。「現地で息子夫婦と落ち合ってレストランで食事をする予定なのですが、私たち夫婦が先に着く予定なんです。予約はすでにしてあるのですが、後の二人はのちほど来るって、英語でなんと言えばいいですか?」との質問が来ました。

言われた瞬間The other two (will come/ are going to come/ are coming) later.

の3つが頭の中を駆け巡り、今から決まっているのだからare comingだろうと思いながら、それでも自信が持てず脳の中は混乱、なぜかwill comeとボードに書いている私。

クラスが終わってからも、are comingだよなあ・・・と後悔たらたら・・・でも、この3つ(これに加えてwill be comingもかな)、私の中では使い分けられていないんですよね、結局。

改めて本棚に並んでいる文法書で未来表現を確認してみました。(ピンク色の字は、本からそのままの抜粋部分です)

まずはイギリス人デビッド・バーカー氏「英語と仲直りできる本」より

人の予定や計画を話す場合willは使わない・・・「つもり」という日本語になる場合には、willは使わない

going toと現在進行形に関してはその差は微妙で、どうしても違いが理解できないのであれば、未来の計画や予定を話す時にはいつでもbe going to...を使うようにすれば、大きく間違えることはまずないと思います。

The other two are going to come later.

でも良かったのですね。

進行形(この場合are coming)が使われるのは、一般的な傾向として、時間、場所などの詳しい情報まで具体的にきまっている場合(つまり「・・・するつもり」というよりも「・・・することになっている」という場合)

まさに、「遅れて来ることになっている」のですからThe other two are coming later.ですよね〜

続いては、このブログでよく参照させてもらっているTDミントン氏(イギリス人)の「ここがおかしい日本人の英文法」

willに関して -- I'llで始まるような文は、話している時点での決断・決心について述べるときに使われる

まあ、これはよく言われることであり、また、今回はこれには当たらないので、さらりとやり過ごします。

一人称以外が主語の場合も、これに当たらないので、予測・・・がおそらく、willの主要な用法でしょう。・・・この表現は、予測がはずれる可能性を認めていないということです。

この説明は理解が難しいです。予想というものははずれる可能性もあるものだと思うのですが、少なくとも、willを使った場合、話し手ははずれることはないと思っている、ということらしい。ミントン氏は、次のように続けています。たいていの場合には、I thinkI expectprobablyなどの修飾語を使って、willの持つ断定の意味を和らげるほうが安全です

さらに次のまとめの言葉が、私を混乱させます。

be going to doを使うのは、何が起こるかあなたにすでにわかっているときであり、willを使うのは、何が起こるか知っているとあなたが自分で確信しているときです

これ読むと、わかりかけたと思った事柄が幻だったのでは?と不安になります。

そして、いつも頼りにしているマーク・ピーターセン氏(アメリカ人)「英語塾」から

Will you see him when you go to Osaka?

Are you going to see him when you go to Osaka?


"Will you see him〜?"は「彼に会うかどうかはまだ決めていないかもしれませんが、どうしますか」といった感じの質問ですが、それに対して"Are you going to see him 〜?"は「彼に会うかどうかもう決まっているでしょうか?どうする予定ですか」といった感じになります。
"be going to"のほうが”予定がもう決まっている"というようなニュアンスが幾分か強い

最後は、ケンブリッジ社の文法書Grammar in Use

英語の文法書なので私なりに翻訳・要約すると、

going towillよりも、起こるという証拠のある予想に使われる。

しかし、
willも、予想には使われるのだそうです。ただその予想は個人の意見や経験に基づくのだそうで、例文としては

Why not come over at the weekend? The children will enjoy seeing you again.
I imagine the stadium will be full for the match on Saturday.


going toのほうは、もう少し客観的証拠があるってことなんでしょうね。でも、一瞬にして、これは客観的な証拠に基づいた予想か、それとも個人的な意見かなんて、いちいち判断できないよー

バーカー氏は、本来、進行形で表すべきところを、going toを使って表現しても、大きく間違えることはないとおっしゃっているのですから、予定に関してはgoing toを原則とし、「きっと〜します」はwillを使う、とこれが基本ルールかなあ。

「〜することになっている」は進行形ですが、supposed toという表現で行けますのでね。

これ以上は悩まないことにします! いや、悩みつつ、より良い選択をする努力をし続けるべきか!







posted by Monterey at 23:49| Comment(7) | 英語学習日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月20日

トランプの通訳


2月18日付けジャパンタイムズにトランプさんの通訳者たちが苦労しているという記事が載っていました。

一人の通訳者(つるた ちかこ氏)は
He is so overconfident and yet so logically unconvincing that my interpreter friends and I often joke that if we translated his words as they are, we would end up making ourselves sound supid
(彼は自信過剰でそれでいて論理的な説得力がないので、通訳仲間たちとよく冗談を言い合うのですが、彼の言葉をそのまま訳していたら、そのうち、私たち自身がバカみたいに聞こえてしまうねと)

と、おっしゃっています。

こういう心配はオバマ大統領のときには無縁だったようです。

トランプ氏の言葉遣いはこんな風にまで言われています。

In fact, it is no secret that "Trumpese"--as his phraseology is called--is by and large simple, characterized by repetition, easy grammar and elementary-level vocabulary.
(実際、彼の言葉遣いは憚ることなく「トランピーズ」と呼ばれ、それは概ね、平易で、繰り返しが多く、文法も単純で、語彙は小学校程度というものだ)

かなり辛辣ですね。この語彙力、カーネギー・メロン語学技術協会というところで発表した数値によると、大統領の中で最低だというのですが、驚いたのは文法力は下から2番目だというのです。彼より低い大統領がいたの?だれ?となりますよねえ。

The study also described his grammatical level as grade 5.7, the second-worst after George W. Bush, who barely topped the fifth-grade level.
(研究ではまた彼の文法レベルを(7段階評価の)5.7としているが、これはジョージ・W・ブッシュについで2番目に低い数値である。ちなみにブッシュはかろうじて5を超える程度である)

ジョージ・W・ブッシュと言えば、親子二人いますが、きっと息子さんのほうですよねえ〜

ただ、通訳の方々がもっと頭を悩ませるのは、話題があまりにも跳びすぎる(論理を追えなくなるらしいです)ことと、その侮蔑的言葉遣いだということです。

NHKの「ニュースで英会話」でもお馴染みの鳥飼久美子さんもインタビュに応えています。

通訳者としての心構えを次のように語っています
You set aside all your personal emotions and become the speaker yourself. It's a really tough thing, not being allowed to demonstrate your own judgment about what is right and what is wrong. And that's why I quit.
(個人的な感情は脇に置き、話し手自身にならなければなりません。それはとても大変なことです。善悪に関して自分の価値判断を表明することは許されないのですから。それで私はやめました)

鳥飼さんは86年に通訳のお仕事をやめているのですね。

しかし、こういう意見の通訳者(みしま あつし氏)もいらっしゃいます。

通訳の第1の目的は話し手自身として訳すということだと認めながらも

If a certain word is deemed a banned phrase per the policy of a TV station I translate for, I usually tone it down, although I do make my best effort to retain its original impact
(もしある言葉が雇用主であるテレビ局の規則に反した禁止用語にあたる場合、私は通常言葉のトーンを落とします。もちろん、話し手が発したインパクトを保持するよう最大限の努力はしますが)

放送禁止用語に関しては予めテレビ局と対処の仕方を取り決めておいたほうがいいかもしれませんね。特にトランプさんのような人を通訳するときには!

posted by Monterey at 13:00| Comment(4) | Japan Times | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月10日

数と量


ずいぶん昔ですが、プラスチックごみ収集日のこと。家じゅうのごみを集めて、これで全部かな?と家族に確認すると「物置にたくさんあったはず」と言われ、物置に行くと、そこにプラスチックのごみが入った大きな袋が一つだけありました。「たくさんあったはず」と言われたとき、私は頭の中に数個のごみ袋を思い浮かべていました。しかし、家人が言った「たくさん」は数ではなく、量のことだったのだと、ポツンと一つあったごみ袋を目にして悟りました。こんなとき、英語なら、manymuchか、どちらを使うかで勘違いはおきないよな、と思ったのを今でも覚えています。(a lotを使えば、日本語同様、わからないですけどね)

さて、今週のジャパンタイムズ、バイリンガル(日本語講座)のページに、「SK社との契約のことなんですが、ちょっとこちらが譲歩しすぎたかなと、心配になりまして・・・」というセリフが出てきました。英訳を見る前に、自分で英作してみました。

I'm afraid that we made too much concession with SK Co.?

今、辞書で確認すると、「〜への譲歩」というときはtoを使うようですね。

そして、concessionは可算名詞なんですね。

ジャパンタイムズの英訳は
...could I talk to you about the contract with SK Co.? I am worried that we may have made too many concessions.

concessionが可算であるなら、much concessionではなく、many concessionsになるのも道理ではありますが、これなら、「多くの点で譲歩した」ということですよね。

もし、これが譲歩の幅の問題ならどうなんだろう?たとえば車の販売だとして、100万円で売りたいところを、80万円で手を打つことになったときに「譲歩しすぎたな」と言いたければ、I made a concession too much.と言えるのかしら?それは変かあ。I made too big a concession.それも変かあ。

日本語なら、量(範囲・幅)の問題なのか、数の問題なのか、どちらであっても「譲歩しすぎた」を使えるけど、英語は区別が必要なんだろうから、なにかしらの言い方はあるはずだけど。ぴったりくる表現が思いつかない。

ところで、concessionには「売店」の意味もありますが、一つの語源から発した語のようです。「譲歩」と「売店」とは、ずいぶんかけ離れてみえますが、どうして、こうなったのだろう?と、ただいま語源に凝っている私は気になりました。答えはわからないのですが、concedの1番目の意味には「(しぶしぶ)認める」が載っています。そこから「譲歩」への流れは容易に理解できます。そして、2番目の意味に「・・・を(権利)として許す、与える」というのがあり、concessionにも、土地使用権、営業許可という意味がありますから、そこら辺から、売店の意味が生まれたのかもしれませんね。


posted by Monterey at 23:25| Comment(10) | 英語学習日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする