2017年02月27日

未来を表現するには


家族親戚で海外旅行に行く計画の生徒さん。「現地で息子夫婦と落ち合ってレストランで食事をする予定なのですが、私たち夫婦が先に着く予定なんです。予約はすでにしてあるのですが、後の二人はのちほど来るって、英語でなんと言えばいいですか?」との質問が来ました。

言われた瞬間The other two (will come/ are going to come/ are coming) later.

の3つが頭の中を駆け巡り、今から決まっているのだからare comingだろうと思いながら、それでも自信が持てず脳の中は混乱、なぜかwill comeとボードに書いている私。

クラスが終わってからも、are comingだよなあ・・・と後悔たらたら・・・でも、この3つ(これに加えてwill be comingもかな)、私の中では使い分けられていないんですよね、結局。

改めて本棚に並んでいる文法書で未来表現を確認してみました。(ピンク色の字は、本からそのままの抜粋部分です)

まずはイギリス人デビッド・バーカー氏「英語と仲直りできる本」より

人の予定や計画を話す場合willは使わない・・・「つもり」という日本語になる場合には、willは使わない

going toと現在進行形に関してはその差は微妙で、どうしても違いが理解できないのであれば、未来の計画や予定を話す時にはいつでもbe going to...を使うようにすれば、大きく間違えることはまずないと思います。

The other two are going to come later.

でも良かったのですね。

進行形(この場合are coming)が使われるのは、一般的な傾向として、時間、場所などの詳しい情報まで具体的にきまっている場合(つまり「・・・するつもり」というよりも「・・・することになっている」という場合)

まさに、「遅れて来ることになっている」のですからThe other two are coming later.ですよね〜

続いては、このブログでよく参照させてもらっているTDミントン氏(イギリス人)の「ここがおかしい日本人の英文法」

willに関して -- I'llで始まるような文は、話している時点での決断・決心について述べるときに使われる

まあ、これはよく言われることであり、また、今回はこれには当たらないので、さらりとやり過ごします。

一人称以外が主語の場合も、これに当たらないので、予測・・・がおそらく、willの主要な用法でしょう。・・・この表現は、予測がはずれる可能性を認めていないということです。

この説明は理解が難しいです。予想というものははずれる可能性もあるものだと思うのですが、少なくとも、willを使った場合、話し手ははずれることはないと思っている、ということらしい。ミントン氏は、次のように続けています。たいていの場合には、I thinkI expectprobablyなどの修飾語を使って、willの持つ断定の意味を和らげるほうが安全です

さらに次のまとめの言葉が、私を混乱させます。

be going to doを使うのは、何が起こるかあなたにすでにわかっているときであり、willを使うのは、何が起こるか知っているとあなたが自分で確信しているときです

これ読むと、わかりかけたと思った事柄が幻だったのでは?と不安になります。

そして、いつも頼りにしているマーク・ピーターセン氏(アメリカ人)「英語塾」から

Will you see him when you go to Osaka?

Are you going to see him when you go to Osaka?


"Will you see him〜?"は「彼に会うかどうかはまだ決めていないかもしれませんが、どうしますか」といった感じの質問ですが、それに対して"Are you going to see him 〜?"は「彼に会うかどうかもう決まっているでしょうか?どうする予定ですか」といった感じになります。
"be going to"のほうが”予定がもう決まっている"というようなニュアンスが幾分か強い

最後は、ケンブリッジ社の文法書Grammar in Use

英語の文法書なので私なりに翻訳・要約すると、

going towillよりも、起こるという証拠のある予想に使われる。

しかし、
willも、予想には使われるのだそうです。ただその予想は個人の意見や経験に基づくのだそうで、例文としては

Why not come over at the weekend? The children will enjoy seeing you again.
I imagine the stadium will be full for the match on Saturday.


going toのほうは、もう少し客観的証拠があるってことなんでしょうね。でも、一瞬にして、これは客観的な証拠に基づいた予想か、それとも個人的な意見かなんて、いちいち判断できないよー

バーカー氏は、本来、進行形で表すべきところを、going toを使って表現しても、大きく間違えることはないとおっしゃっているのですから、予定に関してはgoing toを原則とし、「きっと〜します」はwillを使う、とこれが基本ルールかなあ。

「〜することになっている」は進行形ですが、supposed toという表現で行けますのでね。

これ以上は悩まないことにします! いや、悩みつつ、より良い選択をする努力をし続けるべきか!







posted by Monterey at 23:49| Comment(7) | 英語学習日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月20日

トランプの通訳


2月18日付けジャパンタイムズにトランプさんの通訳者たちが苦労しているという記事が載っていました。

一人の通訳者(つるた ちかこ氏)は
He is so overconfident and yet so logically unconvincing that my interpreter friends and I often joke that if we translated his words as they are, we would end up making ourselves sound supid
(彼は自信過剰でそれでいて論理的な説得力がないので、通訳仲間たちとよく冗談を言い合うのですが、彼の言葉をそのまま訳していたら、そのうち、私たち自身がバカみたいに聞こえてしまうねと)

と、おっしゃっています。

こういう心配はオバマ大統領のときには無縁だったようです。

トランプ氏の言葉遣いはこんな風にまで言われています。

In fact, it is no secret that "Trumpese"--as his phraseology is called--is by and large simple, characterized by repetition, easy grammar and elementary-level vocabulary.
(実際、彼の言葉遣いは憚ることなく「トランピーズ」と呼ばれ、それは概ね、平易で、繰り返しが多く、文法も単純で、語彙は小学校程度というものだ)

かなり辛辣ですね。この語彙力、カーネギー・メロン語学技術協会というところで発表した数値によると、大統領の中で最低だというのですが、驚いたのは文法力は下から2番目だというのです。彼より低い大統領がいたの?だれ?となりますよねえ。

The study also described his grammatical level as grade 5.7, the second-worst after George W. Bush, who barely topped the fifth-grade level.
(研究ではまた彼の文法レベルを(7段階評価の)5.7としているが、これはジョージ・W・ブッシュについで2番目に低い数値である。ちなみにブッシュはかろうじて5を超える程度である)

ジョージ・W・ブッシュと言えば、親子二人いますが、きっと息子さんのほうですよねえ〜

ただ、通訳の方々がもっと頭を悩ませるのは、話題があまりにも跳びすぎる(論理を追えなくなるらしいです)ことと、その侮蔑的言葉遣いだということです。

NHKの「ニュースで英会話」でもお馴染みの鳥飼久美子さんもインタビュに応えています。

通訳者としての心構えを次のように語っています
You set aside all your personal emotions and become the speaker yourself. It's a really tough thing, not being allowed to demonstrate your own judgment about what is right and what is wrong. And that's why I quit.
(個人的な感情は脇に置き、話し手自身にならなければなりません。それはとても大変なことです。善悪に関して自分の価値判断を表明することは許されないのですから。それで私はやめました)

鳥飼さんは86年に通訳のお仕事をやめているのですね。

しかし、こういう意見の通訳者(みしま あつし氏)もいらっしゃいます。

通訳の第1の目的は話し手自身として訳すということだと認めながらも

If a certain word is deemed a banned phrase per the policy of a TV station I translate for, I usually tone it down, although I do make my best effort to retain its original impact
(もしある言葉が雇用主であるテレビ局の規則に反した禁止用語にあたる場合、私は通常言葉のトーンを落とします。もちろん、話し手が発したインパクトを保持するよう最大限の努力はしますが)

放送禁止用語に関しては予めテレビ局と対処の仕方を取り決めておいたほうがいいかもしれませんね。特にトランプさんのような人を通訳するときには!

posted by Monterey at 13:00| Comment(4) | Japan Times | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月10日

数と量


ずいぶん昔ですが、プラスチックごみ収集日のこと。家じゅうのごみを集めて、これで全部かな?と家族に確認すると「物置にたくさんあったはず」と言われ、物置に行くと、そこにプラスチックのごみが入った大きな袋が一つだけありました。「たくさんあったはず」と言われたとき、私は頭の中に数個のごみ袋を思い浮かべていました。しかし、家人が言った「たくさん」は数ではなく、量のことだったのだと、ポツンと一つあったごみ袋を目にして悟りました。こんなとき、英語なら、manymuchか、どちらを使うかで勘違いはおきないよな、と思ったのを今でも覚えています。(a lotを使えば、日本語同様、わからないですけどね)

さて、今週のジャパンタイムズ、バイリンガル(日本語講座)のページに、「SK社との契約のことなんですが、ちょっとこちらが譲歩しすぎたかなと、心配になりまして・・・」というセリフが出てきました。英訳を見る前に、自分で英作してみました。

I'm afraid that we made too much concession with SK Co.?

今、辞書で確認すると、「〜への譲歩」というときはtoを使うようですね。

そして、concessionは可算名詞なんですね。

ジャパンタイムズの英訳は
...could I talk to you about the contract with SK Co.? I am worried that we may have made too many concessions.

concessionが可算であるなら、much concessionではなく、many concessionsになるのも道理ではありますが、これなら、「多くの点で譲歩した」ということですよね。

もし、これが譲歩の幅の問題ならどうなんだろう?たとえば車の販売だとして、100万円で売りたいところを、80万円で手を打つことになったときに「譲歩しすぎたな」と言いたければ、I made a concession too much.と言えるのかしら?それは変かあ。I made too big a concession.それも変かあ。

日本語なら、量(範囲・幅)の問題なのか、数の問題なのか、どちらであっても「譲歩しすぎた」を使えるけど、英語は区別が必要なんだろうから、なにかしらの言い方はあるはずだけど。ぴったりくる表現が思いつかない。

ところで、concessionには「売店」の意味もありますが、一つの語源から発した語のようです。「譲歩」と「売店」とは、ずいぶんかけ離れてみえますが、どうして、こうなったのだろう?と、ただいま語源に凝っている私は気になりました。答えはわからないのですが、concedの1番目の意味には「(しぶしぶ)認める」が載っています。そこから「譲歩」への流れは容易に理解できます。そして、2番目の意味に「・・・を(権利)として許す、与える」というのがあり、concessionにも、土地使用権、営業許可という意味がありますから、そこら辺から、売店の意味が生まれたのかもしれませんね。


posted by Monterey at 23:25| Comment(10) | 英語学習日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月07日

double indemnity


本屋さんで本をパラパラ見ていると、鳥飼玖美子さんの本(タイトル忘れてしまいました)を見つけました。その帯に大学受験もTOEICも読解力が勝負、みたいなことが書かれていました。改めて読むことの大切さを痛感した瞬間です。

帰宅して、本棚から読みかけのまま埃をかぶっているペーパーバックの中から1冊取り出しました。James M. CainDouble Indemnityという本。保険の倍額支払いという意味らしいのですが、ふる〜い小説(1930年代)なので、英語も古いです。今確認するとビリーワイルダー監督が映画化しているんですね。私は子供のころ、NHKでドラマ化したものを見た記憶があります。

古いうえに、主人公は教育程度が低いということなのか、彼の語る言葉には三人称単数の概念がなくHe don'tを連発しますし、変だなあ?という英語に時々お目にかかります。わざと間違った表現を作者が使っているのか、古い表現だからなのか、単に私の英語力がないからなのかわからないまま読んでいます。

それでも参考になる表現も、もちろん出てきます。保険の営業マンである主人公が保険の更新時期にある家にアポなしで売り込みに行きます。留守かもしれないけれど、「ひょっとしていらっしゃるかもしれないと思いまして」みたいなセリフが

I just took a chance.

「ダメ元」は

so I though it wouldn't hurt.

結果、夫は不在で妻が応対します。「どのような保険ですか?私も知っておかなければならないのでしょうが、把握していなくて」

と、このセリフは

What kind of insurance has he been carrying? I ought to know, but I don't keep track.

こんなところにkeep trackが使えるんだなと、頭の片隅にメモ。これを聞いてセールスマンは「事故が起こらない限り、だれも気にしませんよね」と応答しますが、その「気にしない」にもnone of us keep trackと使っています。

there's many a man walking around todayなんて英語も出てきます。many a プラス単数名詞というのは高校の文法書には書いてありますが、今では、ほとんど使われないのではないでしょうか。

子供のころドラマで見たとはいえ、ほとんど記憶がないので、この先楽しみに読みたいと思います。今度は途中で投げ出さないように。
posted by Monterey at 15:30| Comment(0) | 英語学習日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月04日

arguably


2月3日付けジャパンタイムズ、スポーツ欄に二刀流として有名な大谷翔平選手が足首の故障により、3月に行われるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に投手としての出場を辞退したという記事が掲載されていました。実際は昨日小久保監督から投手打者問わず代表メンバーからはずすという発表がありました。

野球ファンとしては残念ですが、ここは英語のブログですので、英語のお話。この記事の第2段落の書き始めが、こんなかんじでした。

Otani is easily the most popular name on the Samurai Japan roster...
(大谷は侍ジャパンの名簿の中で文句なくもっとも人気のある名前である)

注目ポイントはeasily

辞書に【最上級・比較級などを強めて】確かに、疑いなく、と載っていて、例文としては

be easily the best [first]もちろん最上だ、苦も無く一番だ

In value salmon easily leads.価値の点でサケが無論筆頭

この使い方を見て、arguablyという副詞を思い出しました。

arguablyに初めて出会ったときは、なんだか変な単語だなあと思ったものです。辞書には「(論理的に)主張できるように、おそらく間違いなく」と載っているのですが、argueは「言い争う、議論する」ですからねえ。それが副詞になったら、「おそらく」はついているものの「間違いなく」っていう意味になるのはどうして?と腑に落ちない気持ちでした。

ランダムハウス英和によれば「ほぼ間違いなく」のほかに「議論の余地はあるが」という意味も載っています。100人中一人、ふたりは異議を唱える者もいるかもしれないが、ほぼ全員と言っていい人が同意するであろう、という意味合いで使われるようになったんでしょうね。日本語なら「嵐は日本でもっとも人気のあるグループだ」などと言い切ってしまうところを、英語ではone of the most popular groupsと用心深く言いますからね。そんな論理が働いて、「議論の余地はあるにせよ」のような語が生まれたのかもしれませんね。

それに対し、easilyは採決取ったとしても、なんの議論もなく簡単に決まってしまうほど、「当然の」ということなんでしょうね。



posted by Monterey at 12:48| Comment(0) | 英語学習日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする