2013年08月30日

不定詞とing


生徒さんからの質問。

I was happy that I understood the story in English.

という内容を、

I was happy understanding the story in English.

と表現することもできますか?

happysurprisedなど感情に関わる形容詞の後ろにその理由が続くときは、普通不定詞を用いるのですが・・・と言うと、その生徒さんは、英語講座で、happy being marriedだったか、なんかそのような文を聞いた気がしたのですが・・・とのことでした。

そこで、私の宿題とし、授業後、辞書と相談しつつ考えをまとめてみました。

まず、この質問をいただいたときに、真っ先に思い出したのが、Super Size Meというドキュメンタリ映画のセリフ。

ある10代の女の子が

It's hard being a teenager.
(10代であるっていうのはつらいことです)

このセリフを聞いたとき(というより、教材で使っていたので、スクリプトを目にしたとき)

It's hard to be a teenager.

というお馴染みの不定詞It ... toを使わず、beingを使っているのはなぜだろう?と思いました。

It ... to be a teenagerなら「10代であるというのはつらいものだ」という一般論であるのに対し、beingを使うと、実際今私がその10代を生きていて、それはつらい、という現在進行形のようなニュアンスが含まれるのかなと思いました。

今回の生徒さんの質問もこれに近いのかなあ・・・

辞書で、happy tohappy ingの例文を比べてみました。ingの例文はそれほど多くはありませんが、それでも、いくつか見つけました。

I'm happy to 「meet you [hear of your success].
(お会いできて[君の成功を聞いて]うれしく思います)

The refugees were happy (in) being back home again.
(避難民は再び故国に戻って来られて喜んでいた)

以上オーレックス英和

Children are happy to be with their parents.
(子供は親と一緒にいるのがうれしいものだ)

I'm very happy living in New York.
(ニューヨークに住めて幸せです)

以上ウィズダム英和

特に、ウィズダムの例文が私の仮説、--
to不定詞は一般論を、そして、動名詞(inがとれてしまえば現在分詞だという説もあるのかな)の場合は実際今その状態にあることを示す、
というのを、証明してくれているような・・・

ということは、生徒さんの質問「その物語を英語で理解できてうれしかった」と言いたいときは、今、この瞬間理解できていることを表しているわけではないので、ingを使うケースではないですよね。

ingの例文が少ないので、明言することはできないですが、ingは、動作動詞よりも、状態動詞(beinglivingもそうですよね)のほうが使われやすいのかもしれませんね。また、オーレックスの避難民の例文には(この文型よりも、to不定詞やthat節の方がふつう)と書いてありましたので、happy tohappy thatを使っておいたほうが無難かも。

と、ここまで書いて、以前読んだ文法書の情報を思い出したので、確認。

「英文法のカラクリがわかる」(佐久間治著・研究社)
--抜粋

もし時間的な指定がないなら、多くのto不定詞と動名詞のあいだには微妙な意味の相違が生じる。基本的に、動名詞習慣的・一般的・固定的な行為を指しto不定詞は特定の行為・その場限りの行為・前向きの動きを示す。たとえば、次の1組の英文にはニュアンスの違いが顕著に出ている。
1. Lying is wrong.
2. To lie is wrong.


1.は普遍的に通用する一般論を述べたにすぎない。2.は特定の場面、たとえば親がうそをついた子を諭すようなときに使われる。


この説明から類推すると、私の仮説は間違っていて、正反対の論理になりますね。う〜ん、私の仮説が違うのか、それとも、どこかでつながっていて、佐久間氏の説も、私の説もあっているのか・・・

結論が出せなくなってしまいました。どなたか、なにかご存知なら、助けてくださいね。
posted by Monterey at 16:25| Comment(13) | TOEIC・文法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
初めまして。不定詞は「未定・未来」、動名詞は「既定・過去」という路線で大体カバーできませんか。

Nice to meet you.・・・・出会ったとき
Nice meeting you.・・・・別れるとき

I remember to do it.・・・・未来
I remember doing it.・・・・過去

I like to play.・・・・これからする
I like playing.・・・・今までの積み重ねの結果

It's hard to be a teenager.・・・まだティーンになってない。
It's hard being a teenager.・・・すでにティーン。
Posted by ヒロさん at 2013年08月30日 18:32
大変興味深い記事をありがとうございます。

(1)なぜ "I was happy understanding the story in English." では違和感があるかを考えてみました。

happy の基本的な使い方から考えると LDOCE にも happy doing something の例でI'm quite happy doing what I'm doing. が挙げられているので ...happy understanding ...も大丈夫かと思いきや English Grammar Today という文法書では understand のような mental process verbs は通常 the present continuous では使われることはないのでunderstandingという形は「馴染みにくい」という事ができます。

ではunderstanding は何を意味するかと言いますと understanding にしてしまうと understand という行為が終わることなく続いているというニュアンスになり、日本語で言う「理解した状態」に満足感を感じているという意味にはならないということが言えると思います。理解した状態というのは understand という行為が「認識された」ことをいうので、「理解したという認識をし続けている」という言い方は日本語でも馴染まないのと似ているかもしれません。

結論としては I'm happy doing...といえるが、その doing のスロットには understand のような mental process を表す動詞は入らないので、それをさけるために happy の基本的な使い方のひとつである I'm happy that フルセンテンス の用法を用いる。ということになるでしょうか。

*こういう mental を表す verb は説明が難しいですね・・・。

(お持ちであれば恐縮なのですが、Mental process verb については R.A. Close の A Teacher's Grammar のp62とp63に詳しく説明がありますのでそちらを参考にしてください。know, see, think などがING型で用いられる場合の説明も加えて説明しています。ここでは長くなるので詳しい引用を控えたいと思います。)

(2) 「It's hard to be a teenager.というお馴染みの不定詞It ... toを使わず、beingを使っているのはなぜだろう?と思いました。」という疑問には「英文法総覧」の p430 の記述が答えてくれると思います。そこでは It is 形容詞に言い換えられない形容詞の1つとして happy があげられています。(It is happy to ...という形はとらないそうです。)

なので happy の基本的な使い方の1つ I'm happy doing... を用いて I'm happy being ...という表現になっているのだと思います。

happy 以外にもこの形をとれない感情を表す形容詞が多数紹介されているので、お時間がありましたらぜひ書店で目を通してみてはいかがでしょうか。

happy の基本的な使い方は 「知られざる基本英単語のルール」(日向清人/狩野みき著)を参考に致しました。長文失礼致しました。
Posted by Kazu at 2013年08月31日 00:34
[一部訂正]
English Grammar Today という文法書では understand のような mental process verbs は通常 the present continuous では使われることはないのでunderstandingという形は「馴染みにくい」という事ができます。

→  English Grammar Today という文法書[に]は understand のような mental process verbs は通常 the present continuous では使われることはない[との説明がある]のでunderstandingという形は「馴染みにくい」という事ができます。

コメント欄に多数書き込んでしまい申し訳ありませんでした。
Posted by Kazu at 2013年08月31日 00:38
ヒロさん

はじめまして。コメントありがとうございます。

ウィズダム英和辞典にはヒロさんの言うように It is + 形/名 + doingという項目がありカッコ書きで(doingは過去や進行中の内容をさす)

とあります。


It is interesting being a woman [growing up].
(女性である[大人になっていく]ことはおもしろい)

他方、ジーニアス英和辞典では仮主語Itの項目に

to do とdoingは交換可能なことが多いが、doingでは後から思いついたことを付け足す気持ちが強い

として

It's nice(,) sitting around and talking.
(楽しいですね。車座になっておしゃべりするのは)

という例をかかげています。

これだけから結論を下すのも危険ですが、一般的にはヒロさんが指摘した不定詞の持つ「未定・未来」動名詞の持つ「既定(進行中を含む)・過去」の特色が、仮主語Itの構文やhappyにも適用されるということになりましょうか。ただし、運用はrememberやtryなどよりも、曖昧で、交換可能なことも多い、というかんじでしょうか。

初対面の挨拶、Nice to meet you.は、仮主語Itを用いたIt is nice to meet you.のIt isが省略された形ですよね。これは、ウィズダムにもありますが、

<比較的まれ>(It's) nice meeting you.

も、ないわけではなく、また、逆に別れ際の挨拶も、ウィズダムに両方載っています。

It was [It's been] nice to meet you/(It's) nice to have met you.などのほか、≪主に米≫では(【かたく】It was)nice meeting you.が好まれる。

米国では、圧倒的にNice meeting you.が別れ際の挨拶では使われますが、それでも、It was nice to meet you.も聞いたことがあります。ですから、こちらも交換可能の部類なのではとは思います。

佐久間氏の動名詞の説明「普遍的に通用する一般論」というのは既定だから一般論になる、という解釈でいいのでしょうかね。


Kazuさん

はじめまして。コメントありがとうございます。

understandingはmental process verbであり、それは進行形には馴染まない、よってhappy understandingとは言えない、という論理ですね。

そうすると、進行形には馴染まない他の動詞はどうなのでしょう?たとえば、I'm very happy living in New York.の例に出てきた"live"。一時的な住まいを意識する場合はI'm living in New York.も言いますが、この例は、一時的なニューヨーク住まいでなくても、生粋のニューヨーカーでも発することのできる文だと思うのですが、違うでしょうか・・・?ご意見をうかがってみたいデス。

あと、誤解があったようなので、訂正させてくださいね。

>> (2) 「It's hard to be a teenager.というお馴染みの不定詞It ... toを使わず、beingを使っているのはなぜだろう?と思いました。」という疑問には「英文法総覧」の p430 の記述が答えてくれると思います。そこでは It is 形容詞に言い換えられない形容詞の1つとして happy があげられています。(It is happy to ...という形はとらないそうです。)



It's hard to be a teenager.とせず、beingを使っているのはなぜだろう?という疑問は、happy の話とは別件です。不定詞か、動名詞か、という点が同じだったので取り上げさせてもらいました。紛らわしかったでしょうかね。すみません。


Posted by monto at 2013年08月31日 14:54
一部誤解があったようです。申し訳ありません。


I'm living in New York. は一時的にそこに住んでいるということを表したいのか、または昔からそこに住んでいてそれが生活習慣なのだということを表したいのかの違いはこれだけでは判断できないというところが正直な意見です。

なぜならコンテクストでどちらともとれるからです。実際、「英語表現辞典」第二版(p669)には

"「人の住居がロンドンにある場合、 I live in London. も I am living in London. もいずれも正しい。"

との説明がされているからです。ただし

"「夏はロンドンに住むことにしている」というような習慣を示す場合、 ふつう I live in London in summer. といって進行形は用いない。一般に He lives in London. のような形は習慣的な意味をもち、進行形を用いた He is living in London. のほうは一時的な意味を持つ。" (同書、同ページより)

とあるので、ニュアンスの違いはもちろん存在します。

ただし、生粋のニューヨーカーであってもコンテクストによって、どちらも使えると思いますし、コンテクストによって解釈が違ってくると思います。短文での解釈は正直なところ難しいです。

ちなみに be happy doing のdoingに話題を移すと be happy doing という使い方をすると言われればその通りですが、説明すると以下のような感じかと思います。

これも一文なのでなんともいえませんが、想像を働かせてコンテクストを補うとすれば I'm very happy living in New York. という発言は実際、現在、ニューヨークに「住居がある」ということが背景にあって、発言できるセリフだと思います。(間違っていたらすみません。)

"I'm very happy living in New York." は単文なのでどのような文脈で発せられたものかは判断できませんが、少なくとも現在の New York の暮らしに happy と感じているということは分かると思います。

質問の理解に誤解がありましたら申し訳ありません。
Posted by Kazu at 2013年09月01日 00:08
Kazuさん、おはようございます

文脈がないと判断できないと言われれば、おっしゃるとおりですが、そこをあえて分析すれば、の話ということで・・・


>>"「人の住居がロンドンにある場合、 I live in London. も I am living in London. もいずれも正しい。"


Kazuさんが例にあげてくださった上の文、もちろん「正しい」ですが、ニュアンスに差があるということですよね。そして、そのニュアンスは、紹介くださった「英語表現辞典」にあるように、livingのほうは一時的であることを示唆している、ということですよね。

それに対して、I'm happy living in New York.のほうは、一時的なのか、恒久的なのかはこのセリフだけでは判断できない。ただ、今、この人はニューヨークに住んでいるということだけは、わかる。ということですよね。

私も、なにか誤解があったら、申し訳ありません。<(_ _)>

Posted by monto at 2013年09月01日 08:58
そうですね。あくまで living は happy と感じている根拠が living という行為がまだ続いていて、その最中にあるということなので、例えば 地元が New York の人がいたとして、出張で日本に来ており、用件が住んだので帰省することになったという文脈ならば、帰ってきてすぐ、つまり live in New York という行為が行われる前で、あくまで 「戻ってこれた」という到達点を強調するのであれば

I am very happy to be back home in New York. といい

* to be back home という到達点が happy の根拠になっています。

帰ってから、つまり New York での生活が始まっていて「今の暮らしはどう」と聞かれたら

I am quite happy living in New York. というと思います。

*living という action in process が happy の根拠になっています。

この対比からも living という action がまだ「終わっていない」ということが分かります。一時的な live なのか、習慣として live しているのかのニュアンスよりも「まだliveという action の中にある」という意味が前面に出ているということだと思います。
Posted by Kazu at 2013年09月01日 10:21
Kazuさん

私たち二人の意見が一致したと思います。

コメント、ありがとうございます。
Posted by monto at 2013年09月01日 13:30
議論がすでに完結しているようですが、私の意見も聞いてくださるとうれしいです。

It's hard to be a teenager.

というのは、13歳未満の子供で、何か深刻な病を患っており、13歳まで、生き残るのは難しいという意味だと思います。

understandingについてですが、これはdye(死ぬ)という単語をingにすると、まだ完結していない状態を表す例を考えるとよいと思います。

He's dying. (死にかけているけど、まだ死んでいない)
The bus is stopping. (バスは止まりかけている、まだ動いている)

というわけで、understandingだと、まだ理解していないという意味になると思います。

living の意味のvagunessについてですが、現在完了形と呼ばれる今日の英語は、500年前の英語では、(今日の英語でS + is + -Ving)

S + is + in -Ving
または
S + is + on -Ving

だったそうです。

これらの、inまたはonを省略したのが、今の現在完了形のもとの形です。


Posted by ymtsh at 2014年03月14日 17:15
>すみません

現在進行形と書くべきところを、現在完了形と書いてしまいました。

Posted by ymtsh at 2014年03月14日 17:17
ymtshさん

この時はかなり長いコメントのやり取りをし、自分でも、けっこう考えたのですが、もう、その熱も冷めてしまったて、なに話していたっけ?っていう心境です。
すみません。

understandingはまだ完結していない、というお話、なるほどと、思いました。

It's hard to be a teenager.は、一般論として、「10代であるのは大変だ」という意味にも使えると思うのですが、ダメかしら・・・

とりあえず、コメントありがとうございました。
Posted by monto at 2014年03月14日 23:16
>It's hard to be a teenager.は、一般論として、「10代であるのは大変だ」という意味にも使えると思うのですが、ダメかしら・・・

確かに、そのように解釈することもできると思いますが、まあ、どっちかといえば、

ティーねージャーにふさわしいふるまいをすることは難しい

という意味になると思います。


It's hard being a teenager. だと、

ティーねージャーはつらい

ですね。

死ぬとか、生きるとかの話は撤回します。

ただし、いずれの解釈でも、ティーネージャになるまで生きていない、にしても、ティーネージャーらしくするの解釈にせよ、これからそうなるというニュアンスはあると思います。

古い話で、申し訳ないです。これからは、新しい記事にコメントします。
Posted by ymtsh at 2014年03月14日 23:43
ymtshさん

お気をつかわせてしまいましたね。

失礼しました!
Posted by monto at 2014年03月15日 08:10
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