2017年01月10日

メリル・ストリープのスピーチ


明けましておめでとうございます。

って、年が明けて10日も経ってからこんな挨拶しても間が抜けた感じですが・・・

朝方テレビで、メリル・ストリープがゴールデン・グローブ賞受賞スピーチにおいて、トランプ氏を批判したという話題を見ました。その原語版を知りたいと思ってネット検索し、動画もスピーチスクリプトも目にしたのですが、感情に流されることなく冷静でまた威風堂々としていて感動的でした。

そこで、彼女のスピーチの一部をご紹介したいと思います。

...you and all of us in this room really belong to the most vilified segments of American society right now.(今この部屋にいる私を含めた全員がアメリカ社会で一番批判される集団の一員です)
--訳は私が付けています

vilify:けなす、中傷する(知らない語だなあ・・・)

Think about it: Hollywood, foreigners and the press. But who are we and, you know, what is Hollywood, anyway? It's just a bunch of people from other places.(考えてみてください。ハリウッド、外国人、マスコミですから。でも、私たちは何者でしょう?ハリウッドって一体なんでしょう?諸々のところからやって来た人たちの寄せ集めじゃないですか)

と言って、会場にいる俳優たちを名指しで、その人たちの出自を述べ、ハリウッドが如何に多様な人たちの集まりであるかを思い起こさせます。そして、こう続けます。

So Hollywood is crawling with outsiders and foreigners and if we kick them all out, you'lll have nothing to watch but football and mixed martial arts, which are not the arts.(ハリウッドはよそ者、外国人だらけです。その人たちを追い出したらどうなりますか。見ることのできるものはフットボールとマーシャル・アーツだけ。それはアーツではありません)

ここら辺、トランプ氏への当てつけである気がしました。選挙戦の応援メンバーを見ても格闘家が目につきましたし、全米プロレス協会の元理事が重職に就くとか取り沙汰されていましたし。

また、トランプ氏が体に障害を持った記者をそのことで嘲笑したという事件があったそうで、メリル・ストリープはそのことにも、冷静に、しかしはっきりと触れて遺憾の意を表明していました。

そして次のセリフにつながります。

Disrespect invites disrespect. Violence incites violence. When the powerful use their position to bully others, we all lose. OK, go on with that thing. OK, this brings me to the press. We need the principled press to hold power to account, to call them on the carpet for every outrage.(軽蔑は軽蔑を招き、暴力は暴力を呼びます。権力のある人がその地位を使って他者をいじめると、私たちはそれに対抗する術がありません。どうぞ、やるならやってください。だから、私はジャーナリストの皆さんに呼びかけます。私たちは信念を持った記者の皆さんに権力を牽制し、あらゆる横行に対し批判していただく必要があります)

こんな訳でよろしいでしょうか。

スピーチの最初に、彼女は先週末、声を出しすぎて枯らしてしまいました、と言っていたのですが、彼女の声はそのとおり枯れていました。しかし、声の小ささとは裏腹にそのメッセージは力強く、会場の感動を呼んでいました。彼女の存在感の大きさとハリウッドの権力に立ち向かう姿勢に、私も改めて感動しました。

追伸
自分の訳が間違っていないか確かめたくて、このスピーチを和訳しているサイトを検索してみました。そこで、見つけたのですが、格闘技のくだりは、一部の格闘技愛好家の怒りを買っているようですね。私もこのくだりに関しては、ちらっと気にはなりました。でも、日本では相撲や柔道は「道」として貴ばれ、芸術に近い扱いを受けることもあるけど、アメリカにおいての格闘技はプロレスやK−1などで、芸術とは呼ばないだろうな・・・と思いました。私は野球をはじめスポーツ観戦は好きですが、それは芸術とは捉えていないし、この世には芸術とスポーツとその両方が存在していてほしいです。そのどちらも欠けた世界は望みません。






posted by Monterey at 13:24| Comment(5) | 英語学習日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あらためてメリル・ストりープのスピーチを私も文章で確認しました。
その人の価値基準がその人がとっている行動に反映されているわけですから、そんなリーダーに任せておけないという彼女の落胆する気持ち、わかります。
今年もmontoさんの視点からの英語のブログ、楽しみにしています。
よろしくお願いします!
Posted by ラジ子 at 2017年01月11日 11:32
ラジ子さん

本年もよろしくお願いいたします。

メリル・ストリープ格好いいなあと思いました。
ハリウッドの誇りと気概を感じたニュースでした。
Posted by monto at 2017年01月11日 16:17
montoさんのブログを読んでからメリル・ストリープのスピーチを聴いたので、よくわかった(ような)気がします^^

ゴールデングローブの授賞式、例によってジョークは全然できないけど、とにかく色々なスターの顔を見ているだけで満足です。

今年も楽しく英語の勉強していきたいですね。
Posted by ばっちもんがら at 2017年01月11日 21:39
今年もよろしくお願いします。
ネットで動画と記事がずいぶん流れていて感動した日本人が和訳も回していました。会場にいる様々なバックグラウンドの俳優たちを挙げていましたね。
トランプ氏の名を出さずに批判していたところが見事でした。一方でフットボールと格闘技だけ・・・・というくだりはそれ言っちゃって大丈夫かな〜と特にアメリカ男性の多くが好むとされているものだけに気にはなりました。アメリカで仕事をしている方が、今このセンシティブな状況であれを言うのはまずかっただろう。そういう発言をする人間が嫌だからヒラリーを支持せずトランプに期待をしたのだから、というようなことを言っておられました。その方はトランプ氏が選ばれたことを喜んでいるわけではなくむしろ不安を持っておられるようでしたが、なるほどトランプに入れた人たちから見ればカチンとくる発言だったのかもしれません。

でもトランプ氏はいつまでツイッターで人に噛みつき続けるんでしょう。政治的なことはよくわかりませんし、オバマさんは何も変えられなかったと不満をもらすアメリカ人の先生の話を聞いたりもしていたのですが、スピーチをする様子や夫人・出会った子供たちとの微笑ましい画像の数々をネットで見ると品があるよなあ〜と思ってしまいます。
Posted by Lily at 2017年01月11日 23:03
ばっちもんがらさん

今年もよろしくお願いいたします。

アカデミー賞も、あと2か月くらいですね。今年はどんな映画がノミネートされるのか、ばっちもんがらさんの予想も期待しています!


Lilyさん

今年もよろしくお願いいたします。

格闘技が芸術だとは格闘技好きも思わないでしょう・・・と、思ったけど、たしかにスピーチの中ではフットボールや格闘技をバカにしたような言い方だったでしょうかね。

オバマさんの知的で謙虚な姿勢は好きでした〜

ヨーロッパも今年は大統領・首相の選挙が目白押しで、右翼的な候補者が有力だと聞きます。世界はどこに向かって行くのかなあ。
Posted by monto at 2017年01月11日 23:57
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