2016年12月13日

新語


今年の流行語大賞も発表されましたが、新語を辞書に載せるかどうか、辞書編纂者は毎年頭を悩ますらしいですね。私は伊集院光さんが好きなので、毎週、彼の深夜ラジオ番組を録音して聞いているのですが、その番組で、ちらっとそんなことを話していました。

そんな審議の対象となった語のひとつが「ほぼほぼ」という語。この言葉は言い方も大切で、「ほぼ」「ほぼ」と2つに切るのではなく、あくまで一語として「ほぼほぼ」と続けて言うらしい。言われてみれば、そういう言い方、よく耳にする気がします。自分では・・・使ったことないかなあ。意味は「ほぼ」と一緒、または「ほぼ」の強調語かな。

もう一つ「パリピ」というのもあるそうです。この言葉、私は知りませんでした。「パーリー・ピーポー」party peopleの略なのだそうで、「あの人はパリピだ」という風に使うそうですね。単複の区別をほとんどしない日本語らしいですね。一人でもpeopleですからね。

そんなことを思いながら、今朝、テレビを見ていたら、「そもそも論」という言葉が同じ番組で異なる人の口から出てきました。これって、新語?それとも、たまたま、その番組のだれかの口癖で、それが他の人に一時的に伝染しただけ?

ついでなので、日本語に定着しつつあるカタカナ語として、「リスペクト」「ディスる」「コミットする」というのがあるかなあと個人的に思っています。よく耳にするけど、私は日本語の会話にこの3つを使ったことはないかなあ。この中で、コミットする、は未だ使い方がよくわかっていません。約束したことを責任をもって全うするということでしょうか?英語で言うcommit oneself to ...みたいなかんじかな?わからない言葉を聞くと、なんとなく居心地が悪いです。



posted by Monterey at 16:46| Comment(4) | 日本語あれこれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年08月27日

native intuition


ネットニュースの見出しで「小さなスラッガー」(野球に詳しくない方のため「スラッガー」とは長距離ヒッター、強打者の意味です。野球に詳しい方の参考までに、この「小さなスラッガー」とは西武ライオンズの森友哉選手のことです)というのを目にしました。

その時ふと思いました。そういえば「小さなスラッガー」とは言うけど、。「小さいスラッガー」だと変だよなと。「小さいスラッガー」だと、ただ単に体が小さいことを指し、それは野球選手としては不利なことなので否定的意味合いを帯びてしまいます。でも、「小さなスラッガー」だと、体は小さいけれど、その欠点を補ってあまりあるプラス要素を秘めているというニュアンスが出てくる気がします。

辞書で「小さな」を調べると、「体積、容積、面積などが小である」「程度、度合などが小であるまた、年齢が低い、幼い」(小学館日本国語大辞典)とあります。

広辞苑にいたっては、単に「小さい」としか載っていません。

いずれにせよ、「小さい」と「小さな」の違いには触れていません。でも、私たちは確実に使い分けていますよね。

「小さいお店」もスラッガー同様、サイズが小さい、なのでどちらかというと否定的なニュアンス。「小さなお店」なら、小さいけど洒落ているなど、どこかしらプラス要素を含んでいそうなニュアンス。

だれに説明されなくても、感覚的に理解している、これがネイティブの直観っていうやつですよねえ。「小さいお店」と「小さなお店」どちらが正しいの?と外国人に聞かれれば、どちらも正しい。ただ、ニュアンスに違いが出ると答えなければ。そんなことを思ったネットの見出しでした。

ところで、「小さな」って品詞わかります?「小さだ」とは言えないから形容動詞ではないし・・・なんて悩んでいたら辞書に「連体詞」とありました。そうだ。そんな品詞が日本語にはありました!





posted by Monterey at 10:25| Comment(0) | 日本語あれこれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月20日

YEBISU


テレビ等の日本語の使われ方に疑問を持つことがあります。そんなとき、皆さんはどう思うのかなあ?という思いもあり、ブログに書いてみようと思うことが度々ありました。でも、すぐに書かないと、話題そのものを忘れてしまいます。getting oldの証拠!

今日は、そんな日本語の話題を二つ。

1.YEBISU

ある日、生徒さんからビールの銘柄「エビス」はなぜYEBISUと綴るのですか?という質問をいただきました。

そういえば、そうです。Y付いています。

それを訊かれて、ふと思ったのはカタカナでも「ヱビス」と「ヱ」は旧字を使っていたということ。この字は、ヤ行の「エ」に使うのですよね。

つまり、YA, YI, YU, YE, YO

YE

だから、YEBISUって綴るんですね。

辞書で調べたら、七福神の恵比寿さまは歴史的には「ゑびす」と書くとのこと。その表記、そういえば、時々見かけますし、このビールのコマーシャルで恵比寿さまが出演していたものもあったなあ。すべて辻褄があいました。

ところで、私の記憶が正しければ、その昔、平安時代くらいまでさかのぼると、ヤ行のYIYEも、ア行のIEとは違えて発音していたのだとか。私たちにとっては、earyearの差を聞き分けたり、区別して発音することはむずかしいことですが、平安時代の人たちにとっては朝飯前だったのかな。


2.勝ちっぱなし

NHKのニュースで、あるお相撲さんが7日間だったか「勝ちっぱなし」という表現をしたんです。私、なんとも言えぬ違和感を抱きました。日常会話なら私も言うかもしれないけど、NHKのニュース原稿で「勝ちっぱなし」が登場するとは・・・その話を友だちにすると、

「勝ちっぱなし?ええっ?言うでしょ?間違いなの?」
「負けっぱなしならあるかもしれないけど、良いことには使わないものじゃない?」

と言いつつ、心の中で「負けっぱなしも、変かなあ?」とまで思いました。

そこで、国語辞書を引いてみました。


はなし「放し」

A 多く「・・・っぱなし」の形で、動詞の連用形に付いて、そのままにしてほうっておく意を表す。「水を出しっぱなしにする」「言いっぱなしに終わる」「放りっぱなし」「置きっぱなし」

スーパー大辞林より

ほら!(ちょっと、ドヤ顔!)本来、「ほうっておく」の意味が入っていなくては、使えない表現なんですよ、これは。
「彼らの勝ちっぱなしを許しておいていいのか!」という文脈なら、かろうじて使えるかもしれないけど・・・


私が師とあおぐ、マーク・ピーターセン氏もおっしゃっていました。外国語を学ぶ者は、母国語にも敏感であれ!心しておきたいと思います。





posted by Monterey at 10:40| Comment(7) | 日本語あれこれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする